公益社団法人 日本地すべり学会 新潟支部

2007年 新潟県中越沖地震と地すべり

概要

2007(平成19)年7月16日午前10時13分、新潟県上中越沖を震源とするマグニチュード6.8の地震が発生しました。柏崎市や刈羽村などで最大震度6強の強い揺れが観測され、多数の住宅倒壊、交通網・インフラの寸断、原子力発電所からの放射能漏れ等、甚大な被害がもたらされました。気象庁はこの地震を「2007年新潟県中越沖地震」と命名しました。

 2004年新潟県中越地震ほどの数・規模ではありませんでしたが、今回の地震でも各地で地すべり・崩壊をはじめとした斜面災害が発生しました。

 地震被害による不便・不安を解消し、1日も早く元どおりの生活ができるよう、関係各機関で順次復旧工事にとりかかりました。その結果、地震から6年以上経過した現在、ほとんどが復旧し、被災地は復興へと向かっています。

柏崎市米山町の地すべり

出版物

当支部では、新潟県中越沖地震と地すべりに関する現地検討会を開催し、出版物を刊行しております。
ご希望の方はこちらをご参照ください。

現地検討会

テーマ 発行年 サイズ
第36回 米山町地すべり( 新潟県中越沖地震と地すべり)
柏崎市米山町 2008 A4 ダウンロード

当支部の対応

1.調査団の組織

(1)7月16日地震発生。渡部副幹事長より当支部幹事へ調査団結成の連絡があった。

(2)まずは早川支部長を団長とし、稲葉幹事長、渡部副幹事長の3名で現地へ入り、被害状況を確認した。

(3)現地調査の結果、今回の地震による斜面災害は限定的であることから、大規模な調査団を組織する必要はなく、当支部内で調査団を組織することで十分対応できるものと判断した。7月23日、この旨を当支部幹事に連絡した。

(4)当支部からの報告に基づき、本部においても全国レベルでの調査団を組織することはせずに、当支部に緊急調査とそのとりまとめを要請することとなった。

2.現地調査とその報告

(1)7月17日、渡部副幹事長が予備調査を行った。

(2)7月19および21日、早川支部長、稲葉幹事長、渡部副幹事長の3名で現地調査を行った。また、別行動で野崎幹事も調査を行った。

(3)渡部副幹事長が調査結果をとりまとめ、速報として学会本部ホームページに掲載した。